政策金利とは?
政策金利とは、景気や物価を安定させるために設定される中央銀行が設定する金利のことです。
銀行には2種類存在しており、普段私たちが利用している銀行(民間銀行)と中央銀行があります。
中央銀行は、民間銀行のみが利用できる銀行としての役割や、政府や国のお金を預かる役割などがあります。
そして、政策金利とは中央銀行が民間銀行に対して、
「1年間あたり〇〇 %の利子でお金を貸すよ」
と約束する「〇〇 %」が政策金利になります。
政策金利が上がるとどうなる?
民間銀行は振り込み手数料以外にも、誰かにお金を貸した時の利子で利益を得ています。
民間銀行は誰かにお金を貸し出す前に、まず中央銀行から資金を調達します。
銀行の預金が全て誰かの借金として利用されてしまうと、預金の引き出しができなくなってしまいます。
この問題を解決するために、民間銀行は中央銀行から資金を借り、さらにその資金を個人や企業に貸し出しているのです。
政策金利が上昇すると、民間銀行が中央銀行から借りる資金の利子が上昇するため、民間銀行は個人や企業に貸し出す際の金利も上昇させます。
その結果、お金を借りるハードルが上昇するため、個人の大きな買い物や企業の新たな事業の資金集めが難しくなるのです。
そして、世の中のお金の流れが以前より鈍化するため、物価の上昇やバブル景気のような行き過ぎた好景気を防ぐことができます。
この政策金利を上昇させ、景気や物価の上昇を押さえ込むことを金融引き締めと呼びます
逆は経済を回復させる
中央銀行が民間銀行に貸し出す資金の利子を下げると、民間銀行は以前より資金を調達するハードルが下がります。
「10日で10%の利子を付ける」と言ってた人が「10年で10%の利子で良いよ」と、優しくなったらお金を借りやすくなりますね。
このようになると、世の中にお金が出回りやすくなるため、個人の買い物や企業の活動が活発になり、景気の好転化が期待できるのです。
この政策金利引き下げは金融緩和と呼ばれます。